黄色vs白色

「要領よく単位が取れていると思いますか?それはどうしてですか?」
「要領のいい友達はいますか?どんな時にそう思いますか?」
彼は、俺にその2つの質問を投げかけた。
場所は、いつもおなじみMacの教室。
それなりに広い教室に、彼と俺と2人きり。
暇を持て余していた俺は、快く彼の質問に答えた。
まず、最初の質問。
「要領よく単位が取れていると思いますか?それはどうしてですか?」
答えは、いいえ。小学生なら最高学年だからだ。
だって、俺の大学入学と同じ年に生まれた子が、もうじき小学生だよ?
誰がどう見ても、要領は良くないし、敗戦必至だよ。
とはいえ、見ず知らずの他人にそう言う訳にもいかず、テストでうまく点がとれないからと答えた。
う〜ん、濁したねぇ。
そして「要領のいい友達はいますか?どんな時にそう思いますか?」という質問。
答えは、はい。授業に出ていないのに単位を取って卒業していった友人達。
そいつらの憎々しげな顔を浮かべながら、そんな感じの答えを投げ返した。
もちろん要領のいい奴らだけではなく、若干1名の残念な友達、いや、大切な運命共同体もいるのだが。
そうした数分間のやりとりの後、彼は去って行った。
俺の隣で、質問に対する回答を書いていた彼。
見ているこっちが心配になるほど、全然書き取れてなかった。
何だったんだ?何かの授業の宿題か?大丈夫なのか?
青い目と白い肌をした彼が、先生に怒られませんように。